40歳を前にして、体重の増加に歯止めがきかない。結婚当初の30歳頃と比べると、10キロ以上も増加。生活習慣病も気になり始めるお年頃なので、何か運動をしようと考えていたら、空手はダイエット効果が抜群と聞いた。おまけに心身ともに鍛えられるということで空手道場に入門した。
通う道場は極真空手。師範はボクサーあがりで近畿大会上位入賞の経歴を持つ猛者。門下生のほとんどが小学生で、取材を通して出会った子どもも多い。そんな、ちびっこを前にだらしないところは見せられないと、懸命に拳を突き立てるなど、張り切り過ぎたのがいけなかった。
先日の練習でのこと。ミット打ちやスクワットなど、立て続けに行ったせいで気分が悪くなりトイレに駆け込む羽目に。便器の中に顔を突っ込みながら、自分の体力のなさにやるせない気持ちになり、これではだめだと、仕事が早めに片付いた日には、ジョギングも始めた。
仕事の都合上、なかなか道場に顔を出せないが、何事も継続は力なり。カメの歩みでもいいからこつこつと練習を重ね、いつの日か黒帯を―。(太治庄三)