「柏原病院で内視鏡の使い回しがあって、C型肝炎にかかったらしいね」と、2人から言われた。これは、先日の「内視鏡が洗浄不十分のおそれ」のことを言っているんだろう、「風評」だな、と思いつつ説明した。「かかっている人が出たんじゃなく、可能性がゼロでないので、念のため調べましょう、という話」。
不具合があったのは事実で、よくない。本人の過失がないのに病気に感染するなんてまっぴら御免だが、世の中に「リスクゼロ」はなく、1万人に1人以下の確率となると、気になる人は気になるが、気にならない人は気にならない数字とは言えまいか。「万が一」にも健康被害があってはいけないと事実を公表した病院は、ある意味模範的と感じる。
台帳があり、どの洗浄機で洗った内視鏡をだれに使ったのかが、分かっている。洗浄機3台のうち不具合は1台。2010年7月20日―12年4月4日に同検査を受けた全員が対象という訳ではない。通知が届いた人は、「無事」の確認を。詳細は柏原病院看護部長室(0795・72・4390)。万が一にも健康被害に遭った人が出ないことを、心から願っている。(足立智和)