丹波市議会が市内6会場で開いた初めての「議会説明会」。日ごろ市当局の考え方をただす側の市議が、市民に考えをただされ、答弁する様は、新鮮だった。真意をはかりづらい質問にも、議員は、誠実に回答していたように思う。当局から回答を引き出すには、まず、端的に質問する必要があるという当たり前の事を、身をもって確認する機会になったのではないだろうか。「選挙の時しか市民と向き合わない」との揶ゆは、減るだろう。
「物申す」気概のある市民が多く参加した「説明会」では、市が計画している庁舎の整理を合理的でないと考える人が多いこと、「あり方検討会」が設けられた県立柏原、柏原赤十字の2病院の今後、県が廃校を打ち出した柏原看護学校の存続への関心が高い一方、議会が市の重要課題と位置づけて説明した廃棄物処理施設への関心はそう高くはない、と感じた。質問や意見の数が違っていた。
説明会に参加しなかったサイレントマジョリティー(物申さない多数)がどう考えているのか斟酌した上で、「説明会」で出た意見に早急に応え、真摯な議会の姿を示してもらいたい。(足立智和)