1000年後のこと

2012.08.02
未―コラム記者ノート

 毎日暑い。この時期になると世間話が、「暑いねぇ」から始まる。続く言葉が、「今年は異常やねぇ」。そして、温暖化、節電と話は進む。たぶん、毎年同じことを言い続けている気がするのは私だけか。
 とある学者先生は言った。「温暖化や節電のことは考えなくてよろし。なぜなら、1000年前、平安の人が今の世を想像し、心配できたか。想像できないはるか未来のことを考えてもしょうがない。なるようになると思いなさい」
 なるほど。そう言われると重荷が降りた気もする。と同時に、「いや、そうもいかんでしょう」とも言いたくなる。
 科学は進歩しているし、場合によっては地球を破壊する力も得た。1000年後も現代の痕跡は何らかの形で残る気がする。
 だからこそ、わからないなりに精いっぱい正しい生活を送ることが、良き先人となれるのではないか。子孫から悪口を言われたくないし。
 などと、突飛なことを考えてしまうのは、暑さのせいだと思う今日この頃。熱中症で病院に搬送された人は、1週間で8686人だそう。みなさん、暑中お見舞い申し上げます。(森田靖久)

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