9月3日は「ドラえもん」の誕生日だったそうだ。彼が誕生する年は2112年なので、ちょうど100年後に製造されるということになる。
ドラえもんといえば、何といってもあのひみつ道具。タケコプターにどこでもドア、タイムマシン―。数々の道具が登場し、幼い頃は「あんなこといいな、できたらいいな」の歌詞どおりにのび太がうらやましかった。
今、小憎たらしい大人になった私は、「あんな道具があったら、誰でもすぐに夢を叶えてしまうし、犯罪だってやり放題やん」などとひねくれたことを考えてしまう。
もちろん、藤子氏は作品に答えを盛り込んでいる。便利な道具を使いまくるのび太は、必ずしっぺ返しを食らい、最後は反省して、人間的な成長をみせる。作品のテーマは、「ひみつ道具に頼らずとも、未来は自力で切り開いていけるという人生論」と私は思う。
きっと「人生論」なんて言い出すのは大人になってから。今こそドラえもんから学ぶべきことが多いのかもしれない。
ちなみにわが家の愛犬は、「ドラミ」といいます。ひみつ道具は出せません。(森田靖久)