イラク大使の横顔

2012.10.13
未―コラム記者ノート

 「秋祭りに高岡さんが帰って来てやらしいで」。高岡さんとは、イラク大使に就任した高岡正人さんのこと。実は高岡さんの実家は、私と同じ山南町坂尻で、ご近所話で帰省が分かり、厚かましくも取材を申し込んだ。
 特命全権大使と書かれた名刺を受け取ると少し緊張したが、高岡さんの気さくな話しぶりにすぐに和らいだ。
 柏原高校の同級生有志が先日東京で壮行会を開かれたそうで、そのメンバーのことを熱心に話してくださり、「丹波出身者ががんばっていると思うと、励みになる」とおっしゃった。また「自分が坂尻の人間だということは強く思っている」という言葉には、住民としてうれしいものがあった。帰り際には私に「ここまで歩いてきちゃったんか」と丹波弁で話され、ふるさとへの思いを感じた。
 テロが続くイラクは現在、政府の退避勧告が出ており、一般日本人はほぼ滞在していないほど危険な状況だそうだ。大使の重責に特別なストレスが加わるのだから、想像もつかないほど大変な任務だろうと思う。ご無事のご活躍を心よりお祈りしています。(古西 純)
 

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