高校の教壇。夢にまで見た舞台に立つことになろうとは。先日、篠山鳳鳴高校で開かれた講座「地域に学ぶ」に講師として参加した。
テーマは、「新聞記者と社会」。記者の仕事やメディアの有益性、危険性など、いろんなことを伝えさせてもらった。
夢と書いたが、先生になりたかったわけではない。教壇から眺める景色が見たかっただけです。そこから見える生徒たちのほほえましいこと。
発言を求めると、積極的に発言する子もいれば、視線が交錯した後、ささっとそらして虚空を見つめる子、全力で「私は空気だ」とアピールする子。
ともに余計に目立っていて笑ってしまった。自分も高校生のころはこんな感じだったのだろう。とてもいい経験をさせてもらった。
そんな生徒たちから一言。「これからどんな記事を書きたいですか」。少し考えた後、「笑いでも感動でも、みんなが震えるような記事を書きたい」と答えた。
そういえばもう年末。新年の目標を子どもたちとの会話の中で見出せた気がした。(森田靖久)