近畿大会や全国大会出場といった、部活動でがんばった高校生たちの情報が社に届く。私が取材しただけでも、福知山成美高女子ソフトボール部が近畿出場(部員20人中13人が丹波地域出身)、京都府立工業高の須原佑介君(市島中出身)が卓球ダブルスで近畿出場、氷上高女子バレーボール部が34年連続の全国出場、といった具合だ。
印象的だったのは、成美高女子ソフト部の熊谷和史監督の言葉。「近畿大会出場を決めて、生徒たちを丹波新聞に掲載してもらうことが夢でした」と話していたことだ。
以前、先輩記者に「取材された人にとっては、2度と新聞に載る機会はないかもしれない。その新聞をずっと大切に保管する人もいる。だから1回1回の出会いを大切にしなければいけないんだよ」と教えてもらった。先輩の教えを体感した瞬間だった。
そんな先生に対して、成美高のある生徒は「先生をもっと上の舞台に連れて行きたい」と話していた。きっと「出会い」を大事にして強い信頼関係が結ばれたのだろう。私も、1度だけかもしれない「出会い」を大切にしなければ、と改めて思った。 (田畑知也)