仮設からの手紙

2014.02.13
未―コラム記者ノート

 東北支援を続けている知人に届いた手紙を要約して紹介したい。送り主は福島原発事故の影響で避難を余儀なくされ、仮設住宅で生活を送る78歳の女性だ。
 「先日は本当にありがとうございました。今、体調を崩していて本当に苦しかったんです。今は少しずつ良くなっているので、がんばっています」
 「気持ちだけは元気ですが、体がついてきません。悲しくなります。そして、今、自分が何をしているのか、忘れものも激しくて。でも私は元気が大好きで、声が出なくても歌が大好きで、昔の演歌が大好きです。また来てください。待っています」
 「いっぱい書きたいことがありますが、ごめんなさい、字を忘れてしまいました」
 「みなさんありがとう。食事会、お茶会、とても楽しかったです。私はうれしくてなかなか眠れなかったです。また会いましょう。待っています」
 大きなことができなくてもいい。一言話すだけ、一目見るだけで、誰かの大きな支えになる。それは東北に限らず、丹波でも同じではないか。(森田靖久)
 

関連記事