母校の卒業式

2014.03.01
未―コラム記者ノート

 2月25日、篠山産業高校の卒業式があった。本校から215人、丹南校から27人が卒業。本校の取材に出向いたが、ここは私の母校でもあり、感慨もひとしおだった。
 式典では、卒業生代表が壇上で校長と向き合い、力強く答辞を述べた。高校生活の思い出を振り返り、家族や教員、在校生らに感謝の気持ちを伝えていた。感極まって震える卒業生代表の声にこちらも目頭が熱くなった。感動の答辞に耳を傾けながら、今から23年前の私自身の卒業式をぼんやりと思い返していた。
 涙を流すこともなく卒業式を終えた私。式典後、教室へ戻り、教師と別れのあいさつを交わすなどしてしんみりとしたが、その後はあっさりと解散。「せんぱーい」と駆け寄って来てくれるかわいい後輩女子の姿もなく、すんなりと帰宅の途についた。学び舎を背にしたとき、「もう二度とこんな風に顔を合わすことのないクラスメートと、こんなにも簡単に別れてしまってよいのだろうか」と、名残惜しく感じ、そのことを今でも少々悔いている。
 1990年度卒業の285人の皆さん、お元気ですか?(太治庄三)
 

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