病巣のあぶり出しを

2014.11.01
未―コラム記者ノート

 丹波市の消防職員が容疑者として逮捕された事件。これまで明るみになっていた「化学ポンプ車積載用ボンベ」購入の不正入札事務とは別件の「化学ポンプ車本体」の入札価格漏えい容疑での逮捕だ。衝撃的な出来事だが、動機や金品の授受の有無など、核心部分が見えて来ない。周囲の人物評も良い。冷静に県警の捜査を見守りたい。
 ボンベ購入の不正事務は、丹波市会百条委員会で調査が続いている。職員が逮捕された日の同委員会で、新たな証言があった。ボンベ購入の価格設定を担当した職員が、ボンベ購入以外にも不正があると聞いたことがあると証言。また、ボンベ購入で不正事務が行われたことを知ったこの職員は、書類に意図的に付箋をはり、書類を見た人間が不正があったことに気づくよう、「無言の抵抗」をしたと証言した。
 百条委で偽証すると、証人は刑事告発される。何人もの証人(職員)が喚問を受けたが、証言が食い違う。「忘れているか」「思い違いをしているか」「嘘をついているか」。百条委は百条委の調査権限をもって、病巣のあぶり出しを。(足立智和)
 

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