衆院選まであと3日と迫ってきた。解散を聞いた時は、「なぜ今、何を問うのか」という思いしか出てこず、棄権や白票投票も頭をよぎったが、選挙戦を通じて政治的な問題についてふだんより考えるきっかけになった。
解散で成立しなかった「女性活躍推進法案」。その名前にひっかかるものがあった。「女性の活躍」とは何なのか。選択して子育て中心の生活を送っている友人も「輝いて活躍」していると思う。「2020年までに女性管理職を3割にする」という目標も、急すぎるのでは。
少子化で労働力が足りなくなるから、女性にもっと社会で稼いでほしいというのがねらいだろう。しかし、子育て中の身からすると、管理職になって長時間働く女性の子どもの世話や家事は誰がするという想定なのか気になる。
進められてきている方向ではあるが、男性が家事や育児にもっと参加できる仕組みや文化であれば、女性も「社会で活躍」できるだろう。自殺者の7割、過労死のほとんどが男性という。女性を今の男性社会に引っ張り込むのではなく、一緒に変わっていけるような政策を望む。(古西 純)