融通と節水

2015.03.14
未―コラム記者ノート

 丹波市の水道水問題がこじれている。マンガン除去装置の購入費が開会中の市議会に上程されており、一般質問でもこの問題を取り上げる議員が何人もあった。
 除去すれば安全な水で、問題がないというのが市の主張。しかし、安全性は争点の一部でしかないのでは。味を含めての「今まで通りの水源の水を飲みたい」が、「おいしい水」を飲んでいる地域の人の気持ちだろう。
 市議会の一般質問で、青垣に2つある浄水場のうち、余力がある1つの浄水場の活用が話題になっていた。「地元との協定があり、ある量よりはくみあげられない」と市は今以上に活用する考えはない答弁だった。ここに限らず、地元と協定を結んでいる水源は他にもあるだろう。協定を見直すお願いをして揚水量を確保し、事態を収める選択肢もあるのでは。氷上町石生まわりで春日に水を送っている。ここも増強するし、天王坂を越す、青垣、氷上の水源の取水量も増やす。同時に、使うことばかりを考えず、ピーク時水量の分散や、節水の協力を市民に呼びかけてはどうだろうと、素朴に思う。(足立智和)
 

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