愛犬の手術

2016.03.17
未―コラム記者ノート

 愛犬のおなかに小豆大のしこりがあり、動物病院へ連れていくと、「腫瘍です。すぐに切除したほうがいいです」。頭が真っ白になった。
 悪性か良性かは切除した後に病理検査を行うことになった。ただ乳腺に沿って数カ所にできており、転移した可能性もあるとのこと。放射線治療や抗がん剤治療もあると説明を受け、ぼんやりと「人間と変わらんな」と思った。
 手術後、お見舞いに行くと、おなかに大きな縫い傷ができ、手には点滴の管をつけた愛犬がいた。幾分、ぐったりしていたのに、私の姿を見ると「連れて帰ってくれ」とばかりに鳴いたので、こちらまで泣きそうになった。
 病理検査の結果は、まさかの良性。腫瘍ができやすい体質らしい。抜糸もしてもらい、全速力で駆けまわる姿を見て、ようやく力が抜けた。
 いつもそうだが健康でなくなってようやく健康の大切さを知る。普段から健康であるよう心掛けたいと、愛犬ともども思った。
 ちなみに手術の請求書を見て、また頭が真っ白になった。適正な価格だが、犬の保険に入っておくべきだったと後悔した。(森田靖久)

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