卒業シーズンの3月、弊紙篠山版では、数年前から各小学校の卒業制作の取材を意識的に進めている。子どもたちが6年間お世話になった学び舎にどんな足跡を残すのか、興味を引くところであり、また、卒業制作作品を入れ込んだ集合写真を掲載するので、紙面をスクラップしておけば、将来、子ども時代を振り返った際の良い記念にもなるのでは、と考えている。
今年度、私が担当した学校では、アルミ缶回収ボックスや教室のテレビのカバーなどを作っていた。過去には巨大な校名看板や、一文字一文字を木彫りした校歌の歌詞パネルなどがあったことを記憶している。
クラスメートとの小学校生活最後の共同作業ともいえる卒業制作。季節柄、インフルエンザによる学級・学年閉鎖となった学校もあり、タイトなスケジュールの中での作業だったと想像できるが、大変だった分、記憶に深く刻まれたことだろう。
篠山では23日が小学校の卒業式。抱えきれないほどの思い出と、新しい世界へふくらむ期待を胸に331人が巣立ちを迎える。(太治庄三)