丹波市青垣町の高源寺での新緑イベントは賑わった。紅葉もいいが、カエデの新緑がすがすがしかった。遠方からもたくさんの観光客が訪れていた。50のそうめん流しや山菜の天ぷら、山野草の観察会など、地元の魅力を最大限に生かした催しが用意された。同日、柏原町では丹波年輪の里でフェスタが開かれ、来場客が木工作家との触れ合いを楽しんでいた。
丹波地域は観光シーズンを迎えると、さまざまな催しが開かれる。地元住民らが地域の魅力を伝えようと工夫を凝らし、イベントを支える。この支えがあってこそ、丹波地域の観光が成り立っているとも言える。地方では高齢化が進み、丹波地域でもこの支える側が少なくなることは止められないかもしれない。行政が観光誘致を進めても、受け入れ態勢が整わなくてはリピーターを期待できない。
丹波地域へのアクセスが良くなる中、ますます観光客は増えるだろう。受け入れる側の態勢作りとともに、受け入れ側にもなってくれる都市部の丹波ファンを作り、一緒に支える視点が必要だろう。また、それが定住につながる可能性となる。(坂井謙介)