兵庫県丹波市春日町黒井地区の上ゲ町自治会が毎年、住民総出の作品展を開いている。今年は7月29日に公民館で開かれた。会場に入って目を引いたのは、色とりどりの日傘の「花」。さまざまな色や柄の日傘が約20本天井に飾られた。制作したのは地元の女性グループ。使えなくなった傘の骨組みを集め、古い着物や浴衣、羽織などの生地を縫い合わせて素敵な日傘に仕上げていた。材料はすべてリユースしたものばかりで感心した。
また、和紙に文字や絵を描いた作品も並べられた。和紙は今年6月に会員が多可町の杉原紙研究所で紙すき体験をした完成品を使った。毎年、懇親を兼ねた会員旅行で作品展に出品する作品をつくるという。篠山市で丹波焼をつくったこともあった。作品展が終われば、次の作品は何にするか、その作品をつくるためにどこへ旅行に行くか、会員同士が盛り上がるという。
住民が作品を出品する文化祭は自治会や校区単位で開かれているところもあるが、マンネリ化しているという声も聞く。上ゲ町のように、作品展に向けた創作親睦旅行を企画するのも一つの参考になると思った。(坂井謙介)